ボン サンテ

健康増進運動施設(2F)

℡ 078-782-9626

ごあいさつ

桜のもとで

 人は病気になると医院や病院を訪ねて「治療してください」と言います。医師はありがたい存在です。国や県、市も各種の医療保険等で費用の一部または全部の負担をしたり、在宅介護の援助もあります。ありがたい制度です。さらに医学は多方面へ急速に進歩しています。近い将来には「病気になった人の治療」だけではなく、DNA検査などを幅広く活用して個人の「将来かかるかもしれない病気を予想して予防する」方向への展開もありえますし、治療法や人工臓器なども日進月歩で発達しています。しかしそうなっても医療の効果には限度があり、医師の診断と治療にも大きな差異があって、病人は希望どおりの経過をたどれるとは言えません。痛みも苦しみも避けられずに死を迎えることにもなります。
 しかし、物忘れが進んだり長期の寝たきり状態の後に死を迎えたいとは誰も思っていません。生を終えるまで、健康でありたいと願っています。それには病気になってから慌てて治療を受けたり養生するより、日頃から「私の健康管理の責任者は私である」と自覚して「自分を大切に」しながら丁寧に暮らすのが最良の方法であります。今日のような長寿社会が続いているのは人々の健康への関心と自覚が原因だと簡単には言えません。昔も今も老人が年齢に相応した暮らしをしながら、自己管理を上手に行うのはなかなか難しいようです。

 人はすべて歳に応じて「食事は適当なものを上手に食べ」「食べた栄養の効果的な利用と体調を維持するための運動をし」「ストレスをためなければ良い」のですが、三つともうまくやるのは誰にとっても難事です。しかし何事にも便法やコツがあります。これを知って活かせば何とか自分なりの方法がつかめるでしょう。新しさや便利さを追いかけるのも良いですが、自分が前から持っている「良いもの」を忘れていませんか。先祖が残してくれた暮らし方の中にも立派な手本がたくさんあります。「暮らしの幅を広げる」話を聞いたり学習して知識とコツを会得したり、良い音楽を聴き、ダンスなどで楽しい時を過ごすのは心身の健康には大変有意義です。さらに、人の体は必ず死を迎えるように仕組まれており、死は誰にも避けられません。心静かにこれを迎えられれば最高最良の人生でしょう。「生老病死」の間の歩みが生であり、これを充実させる努力が至福への道に繋がります。
 こんなことを考えて、皆さんに気楽に楽しみながら「暮らしの意義を考える場所」に活用して頂きたく「ボン サンテ(健やかな心身)」を2000年に創りました。運動施設は厚生労働省の健康増進施設基準に適合するものですし、ホールは多目的用に造りました。特に2階は運動と趣味の「人生の愉悦 楽座づくり」の為に設備を設けました。皆さんが自分のための「楽座(人が集い楽しむ場)」を創造して下されば結構だと思っています。
 各部門の運営には、隣接する深水内科医院の深水院長先生に医学の立場からの具体的、全面的な指導と助言をして戴くことになっています。


ボン サンテ 創設者 土井 義行